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◆ZeissのPlanarとCanonのEF・レンズ性格の差

◇古い機材や写真ばかりでアレだとは思っていますが…歳を喰うと感受性・好奇心が減退し、(新たな?)物事に対して…相対的に面倒くさくなります(特に脳内フラッシュメモリーを必要とするようなものは…笑)。

 

パソコン関連の解説書や、新しい携帯電話などの取説はほとんど読みません。読んでも何を説明しているのか理解出来ませんし、結局はほとんどが私にとって不要な機能の説明ばかりです。読まずに先ず使ってみて…知りたい事がどのカテゴリーに属するかを調べ、その事の解説を理解する…これだけでも相等苦労します。つまり私にとって…不用な情報が溢れかえっており、必要な情報は溢れかえる情報の山の中に埋もれてしまっている…そんな感じなのです。

 

◇寿司職人が刺身包丁にこだわるのは、刺身の命は「切り口」だから…とします。魚肉の断面繊維を傷めずに、尚且つその切り口の美しさが、食材としての新鮮さを引き立たせ、食欲を刺激するからなのでしょう。わが国の「刺身」という生食文化は、刺身包丁という刃物が存在したから…あるいは必要とした…という事になります。

 

つまり…食の文化が見た目を大切にしたように…写真も印象というものが重要であり、物理(光学)と化学(フィルム)あるいは工学(デジタル)を経てイメージが実態化されるわけです。

写真で表現するという事は、機材(カメラ・レンズ)を用いて対象を写し取らねばならず、それを二次元の画像として定着させ提示して、三次元以上のイメージとして拡大させたい…と思うことです。

 

◇で、何を知りたいのかというと…あるレンズを使って写真を撮っていて…そのレンズで撮った写真が自分の中で印象的に感じる場合があります。その頻度が多いと、なぜ、そのレンズで撮ったものが印象に残るのかを…理屈として知り、整理しておきたくなります。この場合…あくまでも私の「印象」なので、他者がそのレンズについて解説したものは参考にはなっても、それが私に必要な情報とは限りません。

 

前置きが長くなりましたが、こうした場合、同一条件で他のレンズと撮り比べたデータを集めてみる事になります。

 

◇たまたま…出掛けに玄関に飾ってあった花瓶のゆりの花が目にとまりました。そこで、急遽その花瓶を庭のテーブルに持ち出して、Canon・5DデジタルボディにCONTAX用のレンズとCanonのレンズを取り付けて撮影しておいたものです。

(三脚を使用していないのでアングルが微妙にずれています)

 

 

 

rts.jpg

 

IMG_5325c.jpg

  

↑ CONTAX用Planar1.4/50mmT*のF1.4(開放)で撮影

↓ Canon用EF1.4/50mmUSMのF1.4(開放)で撮影

 

IMG_5326c.jpg 

  

 

eos1n.jpg

 

◇Planar50mmもEF50mmもダブルガウス型で6群7枚のレンズ構成も同様だが、レンズ設計はPlanarは旧くEFは新しい。レンズコーティング(色)も異なる。

 

ピント面はEFのほうが安定している。Planarはマウント変換アダプターを介しているのでその影響もあるかもしれないが、レンズ元々の持ち味?のようだ。ボケ味はPlanarのほうが独特のクセのあるボケ味であり、EFは端正な優等生的なボケ味だ。Planarの開放でのボケは予測が難しく、EFは予測し易い。

 

Planarのほうの色味はコクのようなものがあり、花のハイエスライト部はとび気味に見える(飛んではいない)花瓶のガラスの発色は濃く独特だ。一方のEFは(飽和度の高い)スッキリとした透明度の高い発色に感じる。花のハイエスライト部も飛んでなく、花瓶の発色はおとなしい。

つまり、Planarの方が最淡濃度から最大濃度域が広いように見えるので、特にモノクロームなどの場合はコントラスト豊かな再現に見える。それと周辺部のアウトフォーカス部分の解像力に優れているので汚く見えないような設計になっている。EFレンズの中心部の解像度は高く、おそらくPlanarを越えているものと思われる。

 

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◇Planarの1.4/85mmとEFの2.8/100mmマクロUSMも撮り比べて見た。焦点距離も開放値も性格も異なるレンズだが、それぞれの特徴が出ていると思う。(EFに1.4/85というレンズは無いが、Planarには2.8/100mmマクロがある)

 

 

p85.jpg 

PlanarT*85mmF1.4(レンズ構成は5群6枚)

85a.jpg

↑ Planar85mmレンズで左がF1.4(開放)で撮影、右がF8に絞って撮影 

↓ EF100mmマクロレンズで左がF2.8(開放)で撮影、右はF8に絞って撮影

100a.jpg 

EF100mmF2.8マクロUSM(レンズ構成は8群12枚)

ef100.jpg

 

花の写真が小さくて、わかりにくいかもしれませんが…Planar85mmはF1.4の開放とF8に絞った時では、バックのボケも含めて描写が劇的に変化する。これは一絞り毎に変わるくらい明確な変化で面白い。対してEFはマクロレンズとして被写界深度以外は画質を極力変化させないという厳密な設計意志を感じさせます。

例えば…花瓶の肩の部分のハイライトなどにもレンズの特徴が現われています。 

 

◆CanonのEFレンズは比較的新しいレンズですが、Contax用のZeiss・Planarレンズはそろそろ20年も前のレンズになります。高性能なフルサイズ(35mm版)デジタルカメラ・ボディに取り付ける事で、レンズの特性が簡単に実写比較できるようになりました。

このように比較してみても、CONTAX用・Canon用、いずれのレンズも当然ながら遜色なく、むしろPlanarの持つレンズ特性はポートレートなどでは最新のEFレンズに優る個性を持っているようにも感じます。

良くも悪くも…日本製品は設計から製造まで真面目で高性能・高品質なものづくりが行なわれており、むしろ欠点と呼べるような部分を無くした事が欠点…と皮肉を言いたくなるような出来栄えです。

 

今回のCONTAX用レンズは設計がZeissで、製造が京セラ(ヤシカ)というものですから、レンズの設計思想というものが描写に大きな差をもたらしていると考えられます。近年になってPlanar1.4の50mmや85mmがコシナからZシリーズとして発売されたましたが、レンズ構成図を見る限り、CONTAX用と同一なようです。更にSONYのデジタル一眼レフカメラ、αシリーズ用としてもZeissのレンズがラインナップされています。コシナ製造、Zeiss設計・検査のZシリーズの購入を検討されている方にも、今回のデータは参考になるのではないかと思います。

 

車についても言える事ですが…日本車と例えば欧州車などを比べると、カタログデータや品質では明らかに国産車が優っているのですが、実際に運転してみると欧州車には国産車の画一的な感じが無く、それぞれの車種に固有のクセやファンさ(楽しさ)があります。実用(家電製品のように)として見た場合は圧倒的に国産車ですが、やはり私は車にも個性を求めてしまいます。

 

そしてその個性とは、その製造国の持つ歴史・文化・民族性など複雑・微妙に影響しているものなので、一朝一夕に醸し出せるものではありませんし、ある意味、国産車も「日本車」という個性の域に達していると感じていますので…後は好みの問題であるかと思われます。

 

 

テーマ : ★カメラ&レンズ・機材
ジャンル : 写真

コメント

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実に

興味深く、有益なレポートです。
機材にお金を注ぎ込むわけにもいかないので、
こういう比較はありがたいです。
Zeissレンズのこってりした発色は
シロートの目にもよく分かりますね。
日本のレンズはやはりソツがない優等生タイプなんですか。
元々写真なんてシャッター押せば写るじゃん、
なんて思ってたんですが、実に繊細で奥深い世界が
広がっているんですね。
第二弾以降にも期待してます!

RE:実に

Joseph Kさん、が以前仰られていた、「鮮明なんだけどツルンとしてて、なんかちょっとだけつまんないなぁ」…というご感想は小型のデジタル撮像素子に適正化されたズームレンズに特有のものだと思います。
私もCanonのパワーーショットGシリーズを使いますが、画素数は1470万画素と5Dの画素数を上回りますが、写りが平面的になります。これはある程度仕方の無いものと諦めるしかありませんね…。

画像の線の細さはレンズの色んな収差が上手く修正されている証拠でもあるのですが…これが人間が見た場合のノッペリした感じや平面的な感じになってしまいます。カラーですとそれでも色で変化をつけられますが、モノクロになるとグレーのトーンがネムイ感じになってしまいます。解像度の高いレンズほどそのような傾向になります。
もっとも…撮像素子固有のダイナミックレンジの幅も影響しますが…

レンズの表す立体感はある程度収差が在ったほうが、画像の線が太くメリハリのある感じになります。
要はレンズ設計で数値的な解像度を優先するのか、人間の感性に訴えるコントラストなどを優先するのかで違ってくるのだと思います。

一眼レフのデジタルカメラもお持ちのようですから、出来るだけ絞りを開けて撮ってみると前後がボケて立体感が出ますよね。ネコの写真などはその特性を上手に利用されているようにお見受けしますが…。
<マウントが合えば、あえてフィルム時代の古い単焦点レンズ(安いです)を使って撮ってみるのも面白いですよ>
それと…感心するのは他所のネコたちが貴方を警戒しないで写されている事です。

これはレンズの写りより大切なテクニックですね。

No title

ご丁寧なお返事ありがとうございます。
なるほど、収差の扱いが画像の個性を作るわけですね。
「欠点」が個性と言うか「味」の源泉だといのは色んなことに
当てはまる真実のような気がします。

猫の写真、お褒めいただき恐縮です。
種を明かせば(って言うほどのことではありませんが)、
ただ彼らのいる場所に通うだけなんです。
そのうち「とりあえずある程度の距離なら、
いてもOK」ぐらいには受け入れられます^^

No title

Joseph Kさん、自分のところで飼っているネコの写真よりも、やはり自然に暮らしている彼らのテリトリーに入れさせてもらって撮った写真が、背景などいろんな味わいがあって良いですね。

そうした点で、貴方のネコの写真は自然さのなかに…何か惹かれるものがあります。
プロフィール

koodoo

Author:koodoo
足跡つけていってネ…

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