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◆SinarPとデジタル・タイリング技法<3>

ジナーPのシステムカメラたる所以、三変化の最後です。
ジナーPの後にキャノンの35mm一眼レフボディが付いています。
このアダプターはフィンランドの写真家が考案<Studiotool*Stm>して、日本に若干数が入荷したものです。

ダイビングスーツの素材のような物で作られた袋ジャバラと、キャノンのボディをリアベースに固定する金属製アダプターの組合せだけの物ですが、銀座の有名なプロショップで10万円チョットしました。

 

_MG_4561c-fc2.jpg

 
4×5in版のフィルム・サイズは10.2×12.7cmですが、35mm版は2.4×3.6cmです。
面積でいうと約20倍くらいでしょうね。

で…これをタイルを端から一枚一枚張っていくように分割して撮影して、後でそれを繋ぎ合わせる技法を「タイリング」といいます。

でもこれは最近考案された技法です。
フィルムならそんな面倒な事しないで、最初から大きなフィルム入れれば良いだけですからね。

ところがデシタルの撮像素子(センサー)のCCDやCMOSは高価なんです。
コンシュマー機用の小型なものなら安いですが、中型(ブローニー版)カメラのプロ用デジタル・パックは4×4cm・3000万画素位のもので大体450万円くらいします。
これでもずいぶんと安くなったほうです(性能的に)。初期の頃は1万画素/1万円位でした。

レンズもデシタル適正に合わせたものを使うのがベストです。
フィルムは多少横から入射した光にも感じますが、撮像素子は横からの光に弱い事と、色収差が拡大される傾向がある為に、レンズのイメージサークルと収差補正をギリギリにバランスさせる設計が必要になります。
レンズはRodenstock製のAPO・シロナー・デジタル150mm/5.6です。

 

 

 

タイリングb-fc2 

 

 ↑の写真は24コマの分割撮影をして合成した写真ですが、建物の上部が湾曲してしまい、建物が変形してしまいました。4×5版の150mmという焦点距離はほぼ標準ですが、35mm版には望遠域の狭い画角になってしまいます。従ってカメラ全体をパン(水平に回転させる)してしまった為です。
約1億万画素ほどの画質とデータ数です。<クリックで少し拡大>

 

 

 

タイリングa-fc2

 

 ↑の写真はデジタルデータをソフトで合成処理する方法(パラメータ)を変えて水平を優先したものです。
写真の左右が横に引張られて左の樹木などが横長に変形してしまっています。
結局…試行錯誤の末に、何とか変形を補正する方法を完成させた訳ですが、広角レンズを用いてレンズのイメージサークル内で分割撮影する方法が建物などの場合はベストです。<クリックで少し拡大>

 

 


タイリングc-fc2

 

↑そこで、中型カメラHASSELBLAD(ハッセル)のディスタゴンFLE50mm広角レンズのイメージサークル一杯に分割撮影しタイリング(合成)した写真です。ハッセルは6×6cm版の中型一眼レフカメラですが、ツアィスの専用レンズは広いイメージサークルを確保しています。
特に、デジタルに適正化しているレンズではありませんが、解像度・色収差はキャノンのデジタル適正化されているはずのレンズに引けをとらない優秀なものでした。
レンズのイメージサークル限界を知るために周辺の光量落ちの黒いケラレを敢えて残してあります。

横巾は4×5ピントグラスをほぼカバーしていますから、イメージサークルは使用フィルムサイズの倍(面積4倍)あることになります。実はこんなにイメージサークルに余裕持たしているとは思っていませんでした。 

『FlexBody』を造る気になるのも理解出来ます。

 

 

 

IMG_2248c.jpg

 ↑私の写真アトリエで大型プリンターからタイリング技法で撮影した、パノラマ写真をプリントアウトしている所。
友人でデジタル画像処理のエキスパートである「よっちゃん」が飲まないで仕事している珍しいカット。
(よっちゃんが居るので私は画像処理を覚えられない?実はここは何時も酒宴の場となっております。)

 

-------------------------

 

IMG_2499.jpg

 
                     Surreal is an irrational, beautiful space.

↑(写真の屁理屈に興味の無い方向けのストレートな一枚、コメント宜しくね・笑)

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テーマ : 加工・合成写真
ジャンル : 写真

◆Sinar-P・8×10in【Ansel Adamsに憧れて】<2>

米国の偉大な(自然)写真家・アンセルアダムス(Ansel Adams)に憧れて…

 

anseladams.jpg 

 

前回紹介した「Sinar-P」 http://koodoo.blog114.fc2.com/blog-entry-9.html に8×10in(エイトバイテン)の『8X10 /Sinar P 4x5 to 8x10 Format Changing Back』というものをセットしたものです。

 

_MG_4525a-fc2.jpg

 

ジナーPの標準の4×5in版(シノゴ)の蛇腹と後枠(ピントグラス)を交換する事で、約4倍のフィルム面積を持つ8×10in版(20.3×25.4cm)カメラに変身するのです。http://camecomp.exblog.jp/i3/
これでスペックはアンセルアダムスと同じです・笑。(彼は米ディアドルフ社の木製を好んだようです。下写真)

 

ansel1.jpg

 

 

アンセルアダムスの偉大なところは、単に素晴らしい写真を撮っただけではなく、究極のモノクローム表現のためのゾーンシステム(zonesystem)というシステム化された技法を完成させ、それを公開した事なのです。

簡単に説明すると、自然界の照明比はとてもモノクロームフィルムの再現幅(ラチェチュード)に収まりきれるものではないのです。
そこで彼は、最終的なプリントの為の印画紙の再現幅(トーン)に収まるようなフィルムの露光と現像のバランスをとる方法を考え出したのです。
これはトーンカーブの最大濃度とハイエスライトの間を10段階に分けて、露光の基準点を動かしコントラストを変化させるフィルム現像を行う事で、自然界の照明比を圧縮してしまおうとするものです。

この技法を駆使した彼のモノクローム・プリントは細密でありトーンが豊かな為にとてもブリリアントで、まるで優れた(陶)磁器の肌合いのような感触を持っています。
これは現物のプリントを見ないと判りません。

その為に彼(亡くなっています)のオリジナルプリントは一枚2000万円程度で取引されていました。
私はニューヨーク近代美術館で初めて見て早速「zonesystem」の解説書を買い込み、8×10を欲しいと思いました。これは約25年ほど前のお話です。

私のジナーP・8×10は三脚まで含めると約20kgあります。
これを担いで足場の悪い近郊の渓流に下りていき、撮影したのが以下の写真です。
フジのリバーサル・フィルム一枚¥2000+現像代¥1000で、一枚撮ると¥3000掛かります。
従って慎重に露出を決めて一枚しかシャッターを押していません。

8×10のネガフィルムをプリントできる引伸機は国産にはありませんし、重く高価なために私は持っていません。モノクロームは密着プリントです。
今回は、EPSONの8×10版のフィルムまでスキャンできるフラッドヘッド・スキャナーでスキャンし解像度を縮小してアップしました。

 

img003c.jpg

  (写真はノートリミングで右上のフィルムノッチや現像時のクリップ痕があります。)

当然ながら…8×10担いだだけではAnsel Adamsにはなれないという事です・笑。

(運搬時にフードが少し動き、気づかず撮影して画面左端が少しケラレてしまっています)
DATA:24bit color/1200dpi=9600x12000pic 329.58MB

テーマ : 銀塩写真
ジャンル : 写真

◆Sinar-P 【最後のビュー】<1>

仕事で使ってきた4×5in版のビューカメラです。
メーカーはジナー(SINAR=シナー)と呼ばれるスイス製のカメラです。
レンズとシャッターは別々にセットし、主にスタジオで使用します。
ケーブルが色々と付いているのは、普通のカメラならば当たり前の事なのですが、いちいちカメラの前に廻らなくても、シャッターや絞りの操作がピントグラス側で行えるような仕組みになっています。

当時はセットでウン百万円した機材ですが、デジタル全盛の現在ではほぼ機材置き場で埃を被った存在かもしれません。
ただ、このカメラはいわゆる「アオリ」という技術を使う事によって、ピント面や形(パースペクティブ)の修正などがおこなえます。したがって、現在でも建築やアオリの必要な撮影などの分野では使用されています。

img_1591803_44593160_0.jpg

 

suntory+aのコピー

 
 ↑ ストレートに近い撮影ですが、照明は右側からの面光源一灯で、アオリは垂直調整(ライズ)を行っています。


img_1591803_44593160_1a.jpg

 
 ↑ スタジオで食材とバックの風景を一枚のフィルムに合成した写真です。
最初の写真と同様15年~20年前のポジ・フィルムからスキャンしました。
地方の中小食品加工会社の商品カタログの表紙(イメージ)用に撮影したものです。

デザイナーがラフスケッチで起こした状況は、「地中海の港町を見下ろすホテルのベランダから…」というものでした。
これをストック・フォト・ライブリーから借りてきたバックに使用する風景のポジ・フィルムと食材をスタジオで一枚のフィルムに撮影で合成したものです。

現在のデジタル・システムならフォトショップなどのソフトを使用して簡単に作れる画像ですが、当時はデジタルなどありませんでしたから一発物の職人技です・笑。撮影が終わって夕方ラボにフィルムの現像を出して、近くのバーで酒を飲んでいても現像があがるまで(約二時間)は心配で酔えませんでした。

撮影代もですがフードコーディネーターのギャラも安かったので、ワインがドイツものじゃねーかとか、並べ方やおお葉を使うのは日本的だとかの突っ込みどころは満載だと思いますが、商品(自体)はガラス容器の中の「イカの塩辛」や「海草の佃煮」などですから…(笑)。

地味~な仕事です…

テーマ : 写真家の仕事
ジャンル : 写真

◆Sinar-S 【工芸的美しさ】

ayashi-1b

 
(4x5b/wFilm-Scan)

↑遠く冠雪した山脈を望む里山の晩秋の風景です。
地球は美しい惑星であり、日本の風景も美しく切ないものです。
さりげない、そして当たり前に見える風景の中に、我々の本当の幸せとかけがいの無いものがが存在しているように感じます。

 


sinar-s.jpg

 

↑は1948年発表されたジナーノルマ(Sinar Norma)で、わが国ではジナーS(Sinar S)として販売されました。スイスのシャフハウゼンに創業したカメラメーカーです。これは後期のタイプです。
緑がかった灰色の結晶塗りは美しく、アルミ素材の純度と工作精度の高さと素晴らしさは工芸品と称しても良い質感を持っています。
私は日本刀に通じる美しさがあると感じていますし、このカメラはただ「欲しい!」というだけで入手しました。3回に亘ってご紹介するジナーPの前のモデルです。
「P」に比べると「S」は軽くコンパクトですからロケには良く持ち出します。

 


remington-2b.jpg

 
(4x5b/wFilm-Scan)

↑自己満足ついでに…
米シエラ・ネバダ山脈の麓にある田舎のモーテルで…明日は地元に住む友人が早朝迎えに来てくれて、一緒に野生の七面鳥を撃ちにいきます。日本から持ち込んだ二丁のショットガン(散弾銃)の手入れをしているところです。野生の熊も出没すると言われて、一応ブリネッキーの熊弾(一発弾)もロスの銃砲店で仕入れてきました。
ワクワクして今夜はしばらく眠れそうもありません…。

(以上は全て私の夢想の中のお話です…写っているのはRemingtonM870ポンプアクション銃で、ベトナムでは米軍が使用しましたし、映画『ゲッタウェイ』ではS・マックイーンが使っていました。バラしてあるのはFuji Perfect Skeetで日本のスキート射撃選手用に開発したガス・オペレーションのセミ・オートマチック銃です。確かに良く当りスキート射撃にはパーフェクトな銃でしたが、国内での規制と射撃人口の減少でこのメーカーは無くなりました。代わりに893屋さんたちの拳銃不法所持が増えているようです・笑。)

◆狩猟(ミートハンター)は規制が厳しくなり獲物も少なく、一応よき経験をしましたので大分前にやめました。
(狩猟)本能と共に人間は他の多くの生き物たちの恩恵があってこそ、生存し得ている事を実感したしだいです。

 

 

テーマ : 銀塩写真
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Author:koodoo
足跡つけていってネ…

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